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図面を全て書き終えると
製本は自分でやります

製本屋さんに頼むと
見るからに現場用といった、
丈夫だけれども味気のない紙で製本されてきます

自分で作るのだから
好きな紙で作ります
私の事務所では、黄色の揉み紙を使っています
作り方も改良に改良を重ね
かなり本格的です

泉のところに居たときは
手描きでしたので
毎晩夜中まで何カ月もかけて
描き上げた図面を製本したときには
感無量でした

工事のためのツールというより
自分の作り上げた作品といった感覚でした

もちろん、大切に扱いました
ちゃんと両手で水平に持たないと
ひどく叱られました

とどのつまり
図面は設計事務所にとって
唯一の結果であり、作品であり、言語であり・・・

しかし、久しぶりに製本すると
下手になっている自分に気づきます
結局、日々の練習ですよね

先日、完成したお宅のオープンハウスがあり
終日その場に居りました

あちらこちらを眺めていると
設計時の意図を思い出したり
上手くいった部分や
もっと良くなる可能性がある部分など
いろいろな思いが湧いてきます

完成した建物に長時間居る機会は
あまりないので
光の変化を見ることができるのは
興味深いことです

こちらは南面の開口
奥の和室の開口と連続させることで
空間は水平に伸びてゆきます

それと共に
吹き抜けに垂直に伸びて行く
抜けもあります

そんな開口のボリュームを
障子は光を上手く調節してくれます

暗さが良いという人は
あまりいませんが
日本建築の美しさは
明暗の対比でもあります

私はこれくらいの
光を絞った感じが好きです


右奥の明るい部分は
脱衣室兼ランドリーです
南に面したそれは
非常に贅沢ではありますが
新潟ではとても大切なことです

通常は寒くて暗い部分が
一番奥で輝いていることは
閉塞感がなくなり
大袈裟ですが
気持ちも明るくなりそうです

左手前の壁は
階段の手摺壁ですが
スリット窓からの光が
壁面を照らしています
左手の壁にはテレビを置く予定です

もちろん障子を開ければ
部屋全体が非常に明るくなりますが
カメラの絞りを調節するように
絞ったり開いたりすることで
シュチュエーションによって
雰囲気を変えてみるのも
楽しいと思います

現在設計中のお宅で、樹木移植の打ち合わせをしました。、

樹木の多さもさることながら、
建て主さんの植物に対する造詣の深さに驚かされました。
造園屋さんと同レベルで会話ができます。
建て主さんと同世代の私には、
二人の会話の半分くらいしかわかりません。

ご自分で植えたり、手入れをされたり・・・
そうして身についた知識はとてもリアルで、
聞いたり、調べたりしたものとは比べ物になりません。

実のなる木も沢山あり、
柚子、金柑、夏蜜柑・・・
金柑の実を口に放り込むと、
苦味と甘みのバランスが何とも言えません。

「すっぱくて食べられないと思いますよ」
と言われ、興味本位で夏蜜柑を食べてみる。
いやいや美味しい!
皆で、どれどれと試食タイム。

春らしい暖かな日でもあり、
豊かな気持ちになりました。

そういった、カタチのない豊かさを
新しい建物にも与えることができるかが、
私の与えられた使命です。

帰りに夏蜜柑をいただきました。

テレビ番組の○○アフターなどには
設計者が自分で工事をやっている場面が
必ず出てくるので
一般の視聴者の方々は
設計者というのは工事もするものだと
思われているのでは?
あれは演出だと思います
普通はやりませんので・・・

以前も書きましたが
設計者だから知識はあっても
作業に関しては素人です
職人を差し置いて
素人が作業をするというのは
施主に対しても
職人さんに対しても
失礼だと私は考えます

ただ・・・
誰もやってくれない作業があるとき
やむを得ずやります
丸太梁の面とりとか
階段手摺の革巻きとか

普通はやりませんよ~
と言いながら
やり始めると結構楽しいんです

現場の職人さんたちも
最初は醒めた目で見ているのですが
そのうち興味を持ち始め
そばに寄ってきて
腕を組んでじーっとみています
そして、こうした方がいいんじゃないかとか
いろいろ考えてくれるのです

やはりモノづくりの血が騒ぐのでしょうね

さて、そんな誰もやってくれない作業のうち
私の得意な作業がこれです

ノミのように大きな彫刻刀で
板の表面を削ったものです

どうです、いいでしょう~

なぜ上手くなったかというと
泉のところに居たときに
ある日突然泉が
「玄関ドアを彫ろう!」
「担当者が自分の現場は自分で彫ろう」
と言い出しました

ところが
当時所員が女性ばかりだったため
彫り始めたものの
皆が「絶対無理~」とギブアップ
結局、私が何枚もの玄関ドアを
彫る破目になりました

この作業丸一日かかる上
非常にキツイ作業なのです
その上、泉は自分ではやらないのに
「エッジがきいてない」とか
「同じパタンになってるゾ」とか
「あそこに彫り残しがある」など
やたらに細かく指摘するのです

ただ、出来上がりは
非常にイイ感じになり好評でした
おかげでブームはしばらく続き
何枚彫ったでしょうか

厳しい修行のおかげで
上手になりました・・・とさ

久しぶりにやってみようかなと
思ったりもします

遅くなりましたが
皆様、本年もよろしくお願いいたします

早いもので
新潟に通い始めて11年目になりました

今年は、毎月1回
特に用事をつくらずに
展示場でブラブラするつもりでいます

忙しさにかまけて
打ち合わせが終われば
とんぼ返りしていましたが
もう少しまわりをよく見ようと・・・

そんな事を考えています

つもりだけだと
また忙殺されてしまうので
年間の日程を決めてしまいました

2/22
3/28
4/19
5/30
6/28
7/25
8/30
9/26
10/18
11/28
12/27
です

諸事情で日程が変わることも
あるかもしれませんが

ご相談等ございましたら
どうぞ
展示場に遊びにいらしてください