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今日から7月。2014年下半期です。占い好きの方は2014年下半期の運勢が気になる時期でしょうか。

東京の谷中の方に「朝倉彫塑館」という施設があります。昭和の彫刻・彫塑家で東洋のロダン(考える人)と呼ばれた、朝倉文夫のアトリエ兼住居を改装した美術館です。

彫塑(チョウソ)とは、彫刻、もしくは粘土を使って造形する塑造(ソゾウ)という技法でできた作品です。

そして、この建物は朝倉文夫の設計で建てられたものです。

2001年に国の有形文化財に指定され、2009年から2013年にかけて保存修復工事が行われていたそうで、なんだか良いタイミングだと思いつつ、谷中という場所にも初めて行きました。

建物の上の突起物、これも作品です。(人が片膝をついている)

屋上は庭園になっていて、その周辺にも作品が何点か展示(と言っていいのか…)されていて、作品自体はどれも真面目な今にも動き出しそうなリアリティそのものというような物ばかりなのですが、それらの扱い方にユニークさを感じます。

中に入ってすぐに天井の高い(8.5m)鉄筋コンクリート造のアトリエがあり、そこを一歩抜けると、中庭を囲む形で数寄屋造りの住居空間があります。

地上3階建てで、地下には作品のための電動昇降製作台(非公開)が格納されているという、とても大きな建物です。

とても面白い建物。今まで「アトリエ兼住宅」という場所に行ったことはありますが、味わったことのない不思議な感覚…

ディズニーランドのようなテーマパークにたくさんの建物が建っていますよね?

外から見るととても精巧にできていて、きっと張りぼての建物も多いのだろうと思う反面、
中もしっかり部屋があるように想像されて、入ってみたいけれど(よほど特別な機会がなければ)絶対入れない…それ自体が夢をみさせる建物。
この彫塑館は、そんな夢の建物の中に入ってしまったような感じがします。

豪快でありながら緻密で、真面目でありながらユニーク、家人は不在なのに豊かな生活の匂いがして…。
「いいの?いいの?」と思いながら、どこまで行ってもまだまだ先はあって…夢がどこまでも続いていくよう。

建築だけでも、作品だけでも楽しめる場所です。
建築好きじゃなくても、彫刻好きじゃなくても、「あそこ面白いよ!」とオススメしたい場所です。