スタッフブログ

山北杉の故郷を訪ねて

こんにちは。営業設計の竹村です。

社長のブログにもありましたが、先日スタッフ一同で山北木材加工協同組合さんへ視察に行ってきましたので、レポートしたいと思います。

 

ノモトホームズは竹尾モデルハウス(事務所移転に伴い解体済)建設から18年にわたり、山北杉を使った地産地消の家づくりを行ってきました。山北地域は昔から県内有数の杉の産地として知られ、村上市の資料を見ると県内の約34%のシェアがあるとのこと。江戸時代に北前船の寄港地だったため、杉の産地として有名な吉野から杉の種が持ち込まれたそうです(諸説あるかもしれません)。
山と製材工場、プレカット工場が連携し、一貫した生産体制が確立されていることが特徴です。品質の高い材の安定供給に加えて、産直方式で少しでも利益を山主に還元できるというメリットがあります。
一方で、新潟県の資料によると、新潟県の森林面積(民有林+国有林)は856千haで、これは全国6位。森林資源に恵まれた県ということが分かります。林業産出額はなんと全国2位の4,419千万円とのことですが、このうちのほとんどがキノコ栽培によるもので、木材生産だけみると140千万円。これが全国35位なので、要約すると「森林資源はいっぱいあってキノコがいっぱい採れるけど、木材として使われているのはとっても少ない」というのが現状です。林業就業者数を見てみると、令和2年に44人と激増しますが、そこからは微増・微減となっています。

 

鳥屋野南モデルハウスより車で1時間半ほど新潟県を北上し、まず最初に山北木材加工協同組合さんの第一工場へ。ここでいつもお世話になっている新潟営業所所長の高橋さんと合流。

この工場では、山から切り出され製材された木材を乾燥させる工程を担っています。第一工場に来るのは3回目なのですが、実際に乾燥機を見るのは初めてでした。一つの窯で一度に20m3ほどの木材を乾燥(人工乾燥)させることができるそうで、30坪の住宅に換算すると1.5棟ほどの木材を乾燥させることができます。

乾燥機内が黒くなっているのはタールとのこと。今回は実際の作業風景を見ることはできませんでしたが、窯から出てきた直後の様子など、個人的にはめちゃくちゃ気になりますので、また機会があればぜひ見てみたいと思います。

 

その後、第一工場で乾燥される前の工程である「製材」が行われる山北開発有限会社さんへ。

ここでは、山から切り出された丸太が土場にたくさん積まれていて、この丸太から柱や梁、羽柄材が作られていきます。

丸太からこのように角材が切り出され、それが柱や梁になっていきます。順番が前後しますが、ここで生産された角材が前述の第一工場に運ばれ、乾燥機に入れられます。

角材を取りきった丸太の端の方からは、間柱や胴縁などの羽柄材が切り出されるとのこと。今回案内いただいた高橋さんからの説明は非常に面白かったです。

 

続いて、山北木材加工協同組合さんの第二工場へ。ここでは製材された角材を加工するプレカットが行われています。プレカットは、柱や梁の長さを決めてカットしたり、仕口が加工されたりと、従来の家づくりであればこれらは大工さんが行う工程でしたが、人手不足や工期の短縮化が求められる昨今では、このように機械化されています。

もちろん、中には機械でも加工できない複雑なものがありますので、これらは大工さんの手で加工され、機械加工されたものと一緒に建築現場に運送されます。

こちらはイタリア製の木材加工機。コンピューター制御されていて、アームが自動でドリルや刃を持ち替えながら加工していきます。

 

次に、原木が伐り出される現場へ。葡萄峠という山に入り、伐採風景の視察です。順番が前後してしまいますが、ここで伐り出された原木が、山北開発有限会社さんへ運ばれ製材されます。

雪や地表面の移動で杉の根元がおされ、大きく曲がった杉。新潟ならではの風景です。

 

チェーンソーで根切りをした後、15回ほどくさびを打ち込み、バキバキと大きな音を立てながら倒れていきます。足元まで伝わる大きな地響きは、一度体験すると忘れられないくらいの大迫力です。

樹齢にして60年程とのこと。日当たりの良い方が成長速度が速いのが、切り株

を見てわかります。

 

最後に、林業応援活動として先日のHARUMACHIマルシェの売り上げを全額寄付するため、村上市森林組合さんへお邪魔しました。

 

最後に、今回の視察を通して思ったことを。。。

まずは新潟県産材を積極的に使っていくことが重要で、県産材を使うことで地域の経済を安定させ、雇用を守り、それが山を守ることに繋がるということが良く分かりました。県産材を使わないと、将来山が荒れ地になることは目に見えていて、それが自然災害につながるリスクがあるわけです。
山から加工場までの一連の流れを視察し、そこにかかるコストや人件費、運送費、光熱費に対して、今の木材価格が安すぎる、と思ってしまいます。もちろん、国の助成金で補充されているのだと思いますが、工務店側としてできることは、県産材を少しでも多く使っていくことだと思います。外材ばかり使っているビルダーや工務店が、地産地消になれば、新潟県の林業はもっと明るくなるのでは、と思います。

私たちはこれからも、新潟の木を使った家づくりで、山を守り、地域経済に貢献していきたいと思います。

 

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