こんにちは、アーキテクトの福本です。

夏になると、「エアコンをつけているのに暑い」「なんだかジメジメして快適じゃない」と感じたことはありませんか?

実は、その原因は気温だけではありません。快適さを大きく左右しているのが「湿度」です。新潟は特に顕著かもしれません。

家づくりでは断熱性能や気密性能が注目されがちですが、実際の暮らしやすさを考えるうえでは、湿度を理解することもとても重要です。

▲今日はとてもジメジメした一日でしたね。

まず知っておきたいのが、「湿度」には絶対湿度と相対湿度の2種類があるということです。

絶対湿度とは、空気中に実際どれだけの水蒸気が含まれているかを表す数値です。住宅や空調の世界では「空気1kgあたり何gの水蒸気が含まれているか(g/kg)」で表されます。つまり、空気中の水分量そのものを示しています。

一方、天気予報でよく耳にする「湿度60%」は相対湿度です。これは、その温度で空気が保持できる最大の水蒸気量に対して、現在どれくらい水蒸気が含まれているかを割合で表したものです。

例えば、同じ量の水蒸気を含んでいても、夏と冬では湿度は変わります。暖かい空気ほど多くの水蒸気を含むことができるため、温度が変わると相対湿度も変化するからです。そのため、住宅や空調を考える際には、実際の水分量を表す絶対湿度の方が重要になります。

では、室内の湿度は何%くらいが理想なのでしょうか。

一般的に40~60%が快適な範囲とされ、その中でも50~55%程度を保つと、快適性・健康・住宅の耐久性のバランスが良いといわれています。

湿度が60%を超える状態が続くと、カビやダニが繁殖しやすくなります。また、人は汗が蒸発することで体温を下げていますが、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなるため、同じ27℃でも蒸し暑く感じてしまいます。

反対に、湿度が40%を下回ると、喉や鼻の粘膜、肌が乾燥しやすくなり、ウイルスが活動しやすい環境にもなります。

つまり、湿度は「高すぎても低すぎても良くない」ということです。快適さだけでなく、健康や住まいを長持ちさせるためにも、50~55%前後を目安に保つことが理想といえます。

ここまで読むと、「では夏はどうすれば快適に過ごせるの?」という疑問が湧いてくると思います。

▲外気と室内の絶対湿度の比較

例えば真夏の新潟では、日中の気温が35℃前後、湿度60%前後になる日が珍しくありません。このときの絶対湿度は約22g/kgにもなり、外の空気はすでに大量の水分を含んでいます。

そのため、夏に窓を開けて換気をすると、新鮮な空気と一緒に大量の水分も室内へ取り込むことになります。もちろん換気は大切ですが、高温多湿な夏は、窓を開けるだけでは快適な室内環境をつくることは難しいのです。

だからこそ、これからの家づくりでは、室温を下げること以上に、「空気中の水分をどう減らすか(除湿)」という考え方が重要になります。

次回は、「夏を快適に過ごすための除湿の考え方」をテーマに、なぜ除湿が重要なのか、そして家づくりでどのように湿度をコントロールすればよいのかを書いてみたいと思います。

福本 純也

福本 純也

JUNYA HUKUMOTO

見学予約
カタログ請求
イベント情報