佐渡を望む海岸近くに建つ寺尾の家。黒い角波の金属板を縦に張ったシャープな印象の外壁を、軒の深い屋根がやさしく包む。
玄関に入ると、漆喰の天井と壁が、外からの光を空間に広げてくれる。引戸を開けてさらに中へ進むと一気に視界が開ける。吹き抜けのトップライトから光が落ちる階段を上ると2階のダイニング・キッチンへ。テーブルが置かれたL字の開口部は、2階という高さのおかげで住宅街の中でものびやかな視界を作り出す。
振り返るとスキップフロアになった広間が続き、リズムよく並んだ現しの梁が端正で美しい空間を演出している。
この家のコンセプトである「30坪でもできるのびやかで気持ちのいい、上質な家」には、光と自然を取り込む美しさと、住みやすさの工夫が詰まっている。
北面に設けた大きな窓は、近くの公園の松林を借景にした景色を切り取っている。
広間の一角には柿渋和紙の襖で区切られた小上がりの和室があり、開け放して腰掛けたり、
閉めてプライベートな時間を過ごしたりと使い勝手が良い作りとなっている。
スキップフロアの作りで坪数以上の広さを体感できる邸宅となった。
施工事例
大屋根の家
一戸建て
| 延床面積 | 105.09㎡（31.78坪） |
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