こんにちは、アーキテクトの福本です。
今回も引き続き、番外編⑤「家づくりに積極的に関わること」について書いていきたいと思います。
家づくりというと、間取りやデザイン、性能といった「完成した家」に目が向きがちですが、私はその家ができるまでの過程も、とても大切な価値だと考えています。
今回の自宅では、これまで以上に家づくりや製造工程に深く関わらせていただきました。実際に山へ木を切りに行ったり、製材やプレカットの工程を見学したり、家族と一緒に漆喰を塗ったりと、多くの体験をさせていただきました。
そうした経験を通して感じたことや、家づくりにおける「参加する価値」について、今回は書いていきたいと思います。
今回は、実際に山へ行き、自宅で使用する木を切らせていただきました。
自分の家に使われる木が、どんな場所で育ち、どのように家の材料になっていくのか。その過程を自分自身で見てみたいという思いがありました。
山ではお清めをした後に伐採を行い、その様子を家族にも見てもらいました。

▲木を切らせていただく前に、お清めしました。
将来、家の柱や梁を見たときに、「この木を一緒に取りに行ったよね」と思い出してもらえたら嬉しいですし、さらに子や孫、その先の世代まで家が受け継がれたときに、「おじいちゃんと山へ行った木なんだよ」と話がつながっていけば、とても素敵なことだと思っています。

また、木を切るだけではありません。
その木がどのように皮を剥かれ、乾燥され、製材され、現場へ届けられるのか。その過程も気になり、頻繁にプレカット工場へ通って確認させていただきました。
家づくりは完成した姿だけを見ることが多いですが、その裏側には本当に多くの工程があります。今回、実際にその過程を見ることで、改めて木や職人さんの仕事の奥深さを感じる機会になりました。

▲木材を乾燥させる窯。大きい!

▲窯で乾燥させた材木です
弊社の特徴でもある漆喰塗りも、家族と一緒に体験させていただきました。
実際に塗ってみると、漆喰が壁紙とはまったく違う素材であることや、一つひとつ手作業で仕上げられていることがよく分かります。
漆喰は壁紙と比べると費用はかかりますが、多くの人の手が入り時間をかけてつくられ、手間暇や高度な技術が必要な素材であることを改めて認識しました。
そうした背景を知ることで、「単に高い材料を使っている家」ではなく、「手間や想いが込められた家」として、大切に住み続けてもらえるのではないかと思っています。
板部の塗装なども含め、多くの職人さんや業者さんと協力しながら家をつくる時間は、とても深い経験でした。そして、その経験こそが家への愛着につながるのだと思います。

▲漆喰塗り体験の様子。
もちろん、ご希望があれば、お施主様にも山へ木を切りに行っていただいたり、漆喰塗りに参加していただいたりすることができます。
家を「買う」というだけではなく、職人さんと一緒につくり上げていく。そうした体験も含めて家づくりの価値なのではないかと、今回あらためて感じました。
つづく…