
ノモトホームズでは格子や組子をよく使います。理由としては、美しいことと、職人の手仕事が残るから。
ディテール設計の楽しさを感じられる部分なので、建築が好きな設計者には、格子や組子が好きな人も多いと思います。
例えば障子の組子のデザインには、荒間、横繁、竪繁、枡格子、吹寄せなどがあります。上の写真は吹寄せといって、組子を等間隔でなくあるところは寄せて配置することで、リズミカルに見せるデザインです。

こちらは竪繁といって、縦の方向性を強調しています。個人的には横のラインを強調するよりも、縦を強調した方が上品に見えるため、設計によく取り入れています。横の桟は1本ですが、この高さは全体の高さの1/3になるような位置にくるように調整しています。
格子や障子のデザインは、やはり昔から日本にある、古典的なものを題材にすることが多いです。
その上で骨を極力細くしてモダンに見せたり、組子の間隔を変えたりしながら、この空間にはどれが似合うかというのを考えていきます。
奇をてらったデザインにすると、最初はいいかもしれませんが、飽きたり使いにくかったり、デザインとして違和感があったりするので、あまりおすすめできません。つまり、昔からあるデザインというのは、やはり良いものなのです(良いものが残っているのです)。

こちらは桂離宮にある茶室の一つ、笑意軒の一室。奥の方に池があるのですが、格子があることで奥行き感を感じるように思います。プロポーションも最高で、本当に美しいですね。

こちらの女池上山の家にある格子は、正方形のグリッドに小さな正方形のグリッドが入る相似形を利用したデザインで、手前味噌ながら見事なものでした。鳥屋野南モデルハウスには同じデザインコンセプトの格子を使った引戸がありますので、ぜひいらっしゃった際はご覧になってください。

こちらは茗荷谷の家の玄関正面にある格子。焼杉に合わせて黒く塗装しています。格子があるだけでもずいぶん雰囲気が良くなります。見え隠れする感じがまた良いものです。

私の自宅の窓には、樹脂サッシ感を消すために格子をもうけています。つまみが付いていて開け閉めできます。一応メッシュを貼っているので網戸としても使えます。これがあるだけでも空間の雰囲気が変わります。

こちらも自宅の障子ですが、家具や照明器具を北欧テイストでまとめたかったので、障子のデザインは和になりすぎないところを狙いました。よりモダンになるように、組子は縦だけにしています。一方で、障子紙には楮(こうぞ)という樹木の皮をいれたチリ入り和紙を使って、少し和のテイストが残るようにしています。
現在燕市で工事中の「悠日の家」も、様々な格子や組子をこだわって設計しています。
完成見学会も開催させていただきますので、ぜひご興味のある方はご覧いただければと思います。