コラム

建築家×ノモトホームズ

第2回対談にお迎えした建築家は
ノモトホームズのモデルハウスの設計者である泉幸甫氏と、
泉氏に師事し、ノモトホームズの設計に携わっている伊藤誠康氏。
建築から13年が経過したモデルハウスで、
これからの家づくりについて語っていただきました。

対談メンバー

  • 野本一隆
    ノモトホームズ代表取締役。
    「地域主義工務店の会」所属
  • 泉幸甫
    泉幸甫建築研究所を設立。
    「家づくり学校」校長。
  • 伊藤誠康
    泉幸甫建築研究所を経て、
    「Izm-地域主義建築家の会」アトリエI´s設立。

年を経てなお良さが変わらない、自然素材の魅力を感じます(泉)

野 本   泉先生に設計していただいたモデルハウスは13年目を迎えました。年月を経た建物はいがかですか。

泉     久しぶりに訪れましたが、全然古びてないですね。手入れがいいのもあるでしょうが、やっぱり自然素材は年を経ても良さが変わらない。素晴らしいですね。色もいい具合に落ち着いてきました。造りもしっかりしているので、不具合もないようです。

伊 藤   かなり急ピッチでの建築でしたが、造りの良さは素晴らしいです。

泉     確かに凄まじいスピードで出来上がっていきましたね。あの時は、建設業者の力量ってすごいなと感心しました。

野 本   当時は伊藤さんが常駐してくださって、仕事を進めていただきました。

伊 藤   そうでした。この現場に何十人という職人さんがいて、質問を受けたら即答しなければいけないので、その辺にあったダンボールに絵を描いて説明したりしましたね。

泉     13年経っても清々しいですね。あとは障子から光が柔らかく全体にまわるのもいい。いらしたお客様はどんな反応ですか。

野 本   皆さん、とても喜んでくださいます。

伊 藤   気持ちがいい、とよくおっしゃられますね。

泉     天井の木の節もちょうどいい具合だね。節が全く無いよりいい。

伊 藤   最近、少しずつ“節がある木の方が良い”という方も出てきました。そのほうが木らしい、と。特に林業関係のお仕事をしている建て主さんはそうおっしゃいます。

泉     なるほど。それはわかるような気がしますし、うれしいですね。

野 本   庭の雰囲気はいかがですか。

泉     木が大きくなって、良くなりました。改めて植物のチカラというのはすごいですね。自ら立派になってくれて、ありがたいです。こうして見ると、やはり住宅には植物を植えたい。家と植物が馴染んでいく感覚がいいです。

ノモトホームズは実直に、期待に応える真面目な工務店という印象です(泉)

野 本   ノモトホームズの良さはどこにあるとお感じになりますか。

泉     「実直」。実直さで皆さんの期待に応え、誠心誠意、頑張っていいものをつくっている。こういう真面目な工務店というのは貴重だと思いますよ。

野 本   昨日、新潟大学で泉先生の講演会を開催させていただきましたが、こうした講演会を私共のような工務店が企画することについて、どのようにお感じになられましたか。

泉     講演会を開くことが、直接、営業に繋がる訳ではないでしょうが、会社の根底にある思想や考え方を普及することはとても大切ですね。

野 本   昨日は素材や手仕事についてのお話もありましたが、その点から見たノモトホームズの家づくりはいかがでしょうか。

泉     素材や手仕事を大切にする精神は生きていると思います。野本社長が、僕が考えた建物のつくり方を尊重してくださって、それを伊藤くんが広めてくれている。伊藤くんは僕の思想を引き継いでくれていますから、遺伝子が伝わっていると思うし、うれしいです。現在の方向性でいいと思いますよ。

多様性のある人々が暮らす“村”のような集合住宅を(野本)

野 本   当社では今後、泉先生の設計による自然素材でつくる集合住宅も事業展開していきます。泉先生が考える集合住宅の在り方とは、どのようなものでしょうか?

泉     僕が集合住宅をつくるようになったのは、自分が住みたい集合住宅ってどんなものだろう、と思ったのがきっかけです。東京には結構な家賃を払っても、それに見合うようなものがない。それで、本当に住みたい集合住宅を設計しました。
住む人にとって良い集合住宅は、実はオーナーにとっても良い物件なんですね。みんなが喜んで入りたいものをつくっておけば、空き室が出ないわけですから。そういうものを普及できたらいいなと思っています。

野 本   泉先生が作られる集合住宅にはビオトープがあったり、庭があったり、ギャラリーがあったりします。その意図は何でしょうか?

泉     そういうものがあると、ほっとするじゃないですか。楽しいですよね。空間がいきいきしてくる。住まいというのはもっと多様な刺激があっていいと思います。
ギャラリーがあって、オーナーがそこで物を売ってもいいでしょうし、喫茶店をやってもいいでしょう。そこに住まう人もHAPPYですよね。お金というのは、HAPPYなものをつくれば自然と回っていくのだと思います。

野 本   多様性のある人々が住まう“村”のような集合住宅ということですね。

泉     オーナーも近視眼的に考えるのではなく、もう少し広い見方をすると、自分もうれしいし、住まう人もうれしいし、お金も回るということです。

一生住みたい集合住宅には日本ではなかなか出会えない(伊藤)

伊 藤   数値だけの試算はあてにならないこともありますよね。いつまでも住んでくれる、家賃はいつまでも下がらない、空室もあまり出ない、という希望的観測で作られた計画書では、その通りにはいかないですよね。

泉     一般的には家賃は下がっていきますね。でも、僕がつくる集合住宅は、家賃を段々上げることもできるのではないかと思います。それは周囲に植えた植物の力によるものや、年を経てより味わいの出る自然素材など、いろいろ要素があります。言葉だけだと信用してもらえないけれど、実際に見に来ると、なるほどと思ってもらえると思います。

伊 藤   今までの集合住宅は、仮住まいという感覚が強いですね。でも、これからは一生家を持たない人も増えてくると思います。外国では一生、集合住宅ということもよくありますよね。

泉     そうですね。例えばフランスのパリは貸家ばかりだし、オランダも集合住宅が多いですね。貸家でも、貸家だからこそ、本当に一生住んでいてもいいような集合住宅をつくりたいと思うんです。

伊 藤   一生住みたい集合住宅は、確かになかなか無いですね。

野 本   泉先生が設計する集合住宅は、各住戸のプランが異なっています。独身者向け、世帯向け、あるいはSOHOといったふうに。なぜ、そうされるのですか?

泉     いろいろな人が住めるようにしたいからです。おひとり様、3世帯、また、家で仕事をする人もいますから、そうすると当然各住戸のプランも変わってくる訳です。
大手メーカーの集合住宅は効率性を求めて、同じプランを並べています。そうすると住まう人の多様性が無くなってしまいます。公団がひとつの例で、出来た頃は新婚さんが一斉に入り、一気に子供が増えて巣立ち、いまやシニアだらけというところがある。そういう社会はいびつですね。世の中は多様な人が集まって住むほうがいい。

業種の垣根を越えて、より良い日本の住宅、日本の街の風景をつくっていく(泉)

野 本   最後に、これからのノモトホームズに求めることは何でしょうか?

泉     「実直」を維持しながら、世の中にもっとたくさん、こうした家をつくれるように、がんばってもらいたいですね。世の中に良いことをしているという思いで。やっぱり良いことをやって、それが世の中に広がっていく、という実感があってこそ、働いていても楽しいんじゃないかと思います。

野 本   泉先生や伊藤さんが支援してくださるのは本当にありがたいです。

泉     僕は設計事務所をやっていますが、設計事務所自体で作れる家の数は知れています。それならば、僕らが考える建物が少しでも増えてくれるとうれしいと思って、協力させてもらっています。伊藤くんは僕の事務所のDNAを受け継いでいますから、これからもどんどん協力していくと思います。
設計事務所とか、工務店だとか、もっと言えばハウスメーカーとか、ゼネコンとか、そういう垣根はもはやどうでもいいことであって、これからどうやって日本の住宅や街の風景を良くしていくかということでは、垣根を越えていかなければならない時代が来たということだと思います。

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